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とりあえず色々と。小話をちらほら。擬人化注意。
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Posted by - 2024.04.29,Mon
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Posted by 鈴無詩音 - 2009.01.24,Sat
「眠いなぁ」
ぽつりと呟いた。
ぽかぽかと暖かいし、昼寝をするにはちょうどいいかなぁ。とか。
そんな事を思ってふと考える。
「今って何時だろう」
とてもどうでもいいと思う。でも気になったから。
ああそうだ空を見ればわかるじゃあないか。
ぼくは空を見上げた。

「あれ」
ぼくは空を見上げたはずだった。
でも当然そこにあると思っていたものはなくて。
青じゃなくて真っ白。太陽のような光も見当たらない。かといって月や星も見えない。
まるで一面に小麦粉でもまいたかのように。そう。本当に真っ白。
ぼくの見上げた先にはただ白い色が広がっているだけだった。

ああ、なんだろうねこれは。空一面が雲に覆われてしまったのかな。
それにしては妙な感じだけれども。
とにかく、真っ白、だなぁ。それくらいしか思い浮かばない。

時間はわからないし、どうしようか。とりあえず首が痛いので、首を上向きから戻すことにしよう。
そこでようやく気がついた。白いのは空だけじゃあない。
「わあ。真っ白」
自分が座ってるところには芝生みたいに緑が広がっているんだけど、少し先が真っ白だった。
ぼくを真ん中にするようにして地面が丸になっているみたい。いや、実際そうなんだけどね。
ぼくは霧にでも包まれてしまったのかな。
そう考えれば少しは納得できる。かも。
本当にどうなっているのかなぁ。

もうちょっと考えていたかったのだけど、それは無理みたいだ。
瞼が重い。意識もぼーっとしてきた。
そういえば、ぼくは眠かったんだっけ。不思議な事があったせいで忘れてしまっていた。
「眠い、なぁ」
こてん。そうやってぼくは横に倒れて体を緑の上に転がした。
緑の芝生のようなものは予想とはだいぶ違う感触で。
タオル地の布団のようにふわふわ。とても気持ちがいい。

ゆったりと押し寄せる眠気の波に逆らわず、瞼を閉じる。
そうすると必然的に目の前にはすぅっと暗い闇が広がって。
ああ、やっと寝むれるなぁ。とか思って。
どんどん頭の中が白くなってゆくみたいだ。ぼーっとする。
とりあえず、眠い、なぁ。

突然のこと。ふわり、と。ぼくは何かに包まれた。
暖かくて、柔らかくて、優しい、なにか。
なんだろうとは考えなかった。考えれなかった。
だって、とても眠たかったからね。
でもそんなぼくの耳に、澄んだ声が届いてきたんだ。

「おやすみ」

確かに聞こえたその声は、どこかで聞いたことがある気がした。
どこでかと聞かれたら、わからないけれど。

「おやすみなさい」

つい答えていたよ。
そうしたら、その声は微かにくすりと笑った。気がした。

真っ白に包まれてぼくは夢の中へと沈んでいく。
どこまでも白い夢の世界の真ん中では、真っ白な少年が佇んでいた。
まるで透き通っているようにすら見える淡い雰囲気の少年。
少年はくすりと笑って、澄んだ声で言う。

「いらっしゃいませ。夢の世界へようこそ」

淡くはかない白の世界で存分にお楽しみください。



―――――――
久しぶりですねぇ…そしてまた意味不明で;
とりあえず私は一人称が好きなようですー(ぇ
今回のは登下校中の心情でできました(何
だって、電車バスの中って眠くなるじゃないですか…
そんなわけで私は登下校の電車とバスの中ではほとんど寝てまs(
おっとっと話がとてもずれましたねぇ
タイトルのとおり「白」です。ええ、白です(何がだ
これから思い付いたら色シリーズ書きたいと思いますよ~

こっそりリクエストとは募集しまs(黙れ
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