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とりあえず色々と。小話をちらほら。擬人化注意。
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Posted by - 2024.04.28,Sun
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Posted by 鈴無詩音 - 2008.12.12,Fri
俺の世界は常に音で埋め尽くされていた。
それは普通じゃ決して聞こえない音。
それが何なのかはわからない。
もしかしたらそこらの人の声かもしれない。
もしかしたら幽霊なのかもしれない。
もしかしたら草木のざわめきなのかもしれない。
もしかしたら全く違う別の何かなのかもしれない。
わからない。わからないがその音は確かに俺には聞こえていたのだ。
誰に言っても馬鹿にされるだけ。
その音は俺にしか聞こえなかった。
なだれ込むその音の波が消えることはありえなくて。


″ねぇ聞いた?″
″今日は風が強いね″
″やめてくれよ冗談じゃない!″
″ざわり ざわり″
″今日はあいつが来ないからよかった″
″あー最近足がさぁ…″
″つまらないよ″
″次はいつ雨が降るの?″
″くすくすくすくす″
″綺麗な青空だね″
″じゃあまた″
″明日は何があるのかしら″
″わーやめてやめて!″
″コツ コツ カツリ″
″星に願ごとをしよう″

″ねぇ、ちゃんと話聞いてる?″


うるさい。
幻聴なのかもしれないが、ついそう叫びたくなる。
消えることのないその音に苛立つ。
この音のせいで、音が聞こえるせいで気味悪がって誰も俺に近づかない。
親すらも、俺と距離をとった。

もう放っておいてくれ。俺に構うなよ!

叫んでも音がどうなるわけでもない。
だから、俺は耳を塞ぐことにした。
常にヘッドフォンをかけて。
それで音が完全に消えることはなかったが、何もしないよりはマシだった。

誰とも何とも話さずに、何も聞かずに、俺は独りで毎日をやり過ごす。
それでよかった。何もしなければ悪くなることはないんだ。
それでいい、と思っていたのに。

「やあ、初めまして!不思議な音に悩む少年」

音もいつも通りまだ聞こえていた。ヘッドフォンもかけていた。
それなのにその声は俺の耳にはっきりと届いてきた。
あそこまで声がはっきり聞こえたのは初めてだった。
いつも何かに邪魔されていたから。
少々戸惑っている俺に、そいつはまた話しかけてきた。

何を言っていたかは覚えていない。
ただ、なにか大切なことだったんじゃないかとぼんやり思う。
そいつと言葉を交わしていたはずなのに、いつの間にか目の前が真っ白になっていた。


何もわからないままに、静寂の世界に投げ出されて。
それは初めて俺の周りから音が消えた瞬間だった。



―――――――
毎度毎度のことですがわけわかりませんねぇ(ぁ
これはウィズさんの過去の初期設定だったのですよ~
でもちょっと変えて今の状態となりました。
うーむ…誰か音に関係するキャラでも作りましょうかねぇ…
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Posted by 鈴無詩音 - 2008.12.11,Thu
夢を見た。

多分あれは″私″だった。
抜け落ちた記憶の中の″私″。

ただ単調な日々を過ごし、特に楽しいこともなく、作り笑顔で周りをやり過ごす。
自分から周囲に壁を作っていた。
周りに溶け込んでいるふりをして、本当の心は誰にも触れさせない。

その″私″は、独りだった。

独りは、とても寂しくて、悲しくて、辛いもの。

その時は気付かなかった。
(だって独りに慣れすぎていたから)
今だからこそわかるんだ。
(だって今はもう知ってしまっているから)

日々は楽しいものだってこと。
仲間は暖かいものだってこと。
独りはとても堪え難いものだってこと。

今の″私″ではきっと昔のような生活はできない。
毎日が楽しい、今の生活に慣れてしまったのだから。
そして。

――ほら、一緒に行こうよ ″  ″!

大切な人が、いるから。


独りはもう嫌。



夢が、醒める。


私は、誰もいない部屋で目を覚ました。

「…みん、な…?」



独りは、もう、イヤ



―――――――
よくわかりませんねぇこれ(いきなり
一応誰かの過去と今の気持ちみたいなのにしてみたのですがー…
特に最後とかわかりませんね(ぁ
本編がここまで続いたらこれに続くのですよーそのはずです(何

これが誰かわかる人とかいるんでしょうかねぇ…
Posted by 鈴無詩音 - 2008.12.08,Mon
「ねぇ、外に行こう」

それは、最近よく聞く言葉だった。
外に行こう。彼はもう一度繰り返す。

「…なんで」

これもまた、最近よく使う言葉だ。
何で外になんて行かなければいけないのか。
彼が外に行きたがる理由がぼくにはわからなかった。
いつもどおりこの部屋の中で充分でしょ。ぼくは言った。

「だって、外って面白そうじゃないか。きっと、おれたちの知らないものだっていっぱいある」

彼は目を輝かせる。
まちというものもあるらしい。うみという大きな水溜まりもあるらしい。
他にも彼は外にあるはずのものをあげて、喜々として語る。

「ね、だから、行こう」

そんな彼のきらきらとした目がぼくへと向けられる。
その目は今のぼくには眩しすぎて、ぼくは思わず軽く目を伏せてしまう。
一度固く唇を結んでから、何かを吐き出すように言う。

「でも、出られるはずないじゃないか」

そうだ、出られるはずないんだ。
この部屋は常に″誰か″に見られているんだから。だから、

「無理だよ」

ぼくの言葉に、彼は少したじろぐ。

いつもどおりだ。
いつもはここで彼は渋々と諦める。
いつもならば、そうなる。
きっと今回も。

その、はずだった。


「大丈夫」

大丈夫、きっとなんとかなる。
彼の発した言葉に顔をあげると、彼と目があった。
思ったよりも近くにあったその目に少し驚く。
だがそれよりも、彼のその目の意志に驚いた。
多少の不安と、未知のものへの期待、そしてきっとどうにかなるという確証に満ちた目。
とても強い目だった。
ぼくは彼のこの目を何度か見たことがある。だからわかる。
こうなってしまうと彼は梃子でも動かなくなってしまうのだ。

じぃっとその目でぼくを見つめてくる。

「……う……」

視線に耐え切れなくなって、軽く呻く。

「ね、外に行こう」

それを待っていたかのように彼は言葉を発した。

「でも、どうやって」
「二人で力を合わせれば、きっとどうにでもなるさ」
「見てるの人もいる。きっとすぐ気付かれてしまうよ」
「大丈夫。なんとかなる」
「追いかけてくるかも」
「逃げ続ければいい」
「逃げ切れても、ご飯とかはどうするの」
「なんとかなる」
「寝るとこは」
「見つければいい」
「でも…」
「大丈夫だから、ほら、行こう」

まだ何かを言おうとしていたぼくの言葉を遮って、彼は今日何度目かの言葉を口にする。
ぼくは開きかけた口を閉じるしかなかった。
やっぱりどうしても聞いてくれないみたいだ。
彼の頑固さに軽くため息をつく。

仕方がない。これはもうやるしかない。
嫌がるぼくとは別に、そう思うぼくがいる。
でもこれは本当に仕方のないことかもしれない。
ぼくは決意を決める。
これはきっとこうなる運命だったんだよ。
そう自分に言い聞かせる。
そして最後に一つだけ聞く。

「怖く、ないよね」

我ながら情けない質問だと思う。
でも、これだけは聞いておかないといけない。そんな気がしたのだ。

「大丈夫、二人ならきっと怖くない」

ふわりとした笑顔を浮かべて、彼ははっきりとそう答えた。

「ねぇ、外に行こう?」

言葉と共に手が差し延べられる。
ぼくはその手の上に手を重ねて、顔を上げる。

「うん、行こう」

握り返されたその手は暖かくて。
これから大変なことをしようとしているというのに、安心しているぼくがいる。
彼と一緒なら、本当に何でも出来そうな気がする。

そんな気持ちにさせる、不思議な彼。


そんな彼と共に、ぼくは暗い夜の闇に紛れて、初めてこの部屋を出た。



―――――――
長くなっちゃったけど短編小説!(何
うーむ色々と謎過ぎますねぇ
これは突発的に思い付いたネタです~
ありきたりとか言っちゃいけません(ぁ

もっと上手く小説を書けるようになりたいなぁ…
Posted by 鈴無詩音 - 2008.12.07,Sun
とても久しぶりですねぇ・・・ほんとに何ヶ月ぶりでしょうか;;
ちょっとオフで忙しくてこの日記を書く気にならなかったのですよ;(何
今までにさぼらないようにしたいーって、何回言ったでしょうねぇ・・・(ぁ
どうせ日記はこれからもさぼるでしょうし~・・・

てことで私はちょっと考えました(ぇ

これからここで小説・・・みたいなもの載せていきたいと思います!
すごく短い短編小説とか~・・・詩とか~・・・まあそんな感じのですよ(どんな
ジャンルはオリジナルとかポケモンとか色々になりますかねぇ
これはなるべく毎日続けていきたいです・・・!
あ、たまには日記みたいの書くかもしれませんよー(ぁ

最近某サイト様にも顔出してないですしねぇ・・・
そろそろチャットが恋しくなってきました(何
話をしたいなぁ・・・

それではこの辺でー
Posted by 鈴無詩音 - 2008.09.14,Sun
152.jpg

リク原型企画(何)第二段!チコリータ!
ほらやっぱり鈴無は順番どおり描かなかったですねぇ(おい
夏沙からのリクですー保存転載は夏沙のみご自由にどうぞ~
捨てるのも自由ですよ!!(ぇ

チコリータはバランスとるの難しいですよねぇ・・・え?そうでもないですかそうですか・・・(ぁ
てかこのシリーズ塗り方ちょっと変えてみてるのですがどうでしょうかねぇ、特に目ー(知らん

プラチナ発売されましたねぇ♪
やっぱりダイヤが終わらなかったので、しばらくはダイヤと平行で進めることになりそうです~(ぁ
だからほかの人よりも進むのが遅くって・・・; ちょっと頑張りましょうかねぇ
目指せ一週間クリア!(無理だから
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